「foodskole(フードスコーレ)」では、2021年2月19日(金)より、「2021年度前期 Basicカリキュラム」の受講生募集をスタートしました。
お申し込み(受講券の購入先)はこちらから
https://honshoku-store.com/「Basicカリキュラム」とは、「食」にまつわるさまざまなフィールドで活躍する講師陣による毎月2回の授業とゼミによって、みんなで学び合う半年間の授業カリキュラムです。昨今の状況を踏まえて、2021年4月スタートの「2021年度前期 Basicカリキュラム」は、オンライン授業を計画しました。
「2021年度前期 Basicカリキュラム」では、6か月間に全11回の授業を行います。授業テーマは、食が生産されてから、食卓に運ばれ、わたしたちの口に運ばれ、そしてその後どうなるのか。そうした食の環としての一連の流れをストーリーとして置きながら、環の中の各パートをユニークな視点で切り取って考えていく、というプログラムになります。
各パートには、課題領域に向き合うプロフェッショナルの方々をゲスト講師にお招きし話を伺います。また一方的な「聴く」だけの内容ではなく、対話やワークショップなど、「考える」「発表する」ことも取り入れていきます。
それぞれの授業はいったいどんな内容になるのかを、次にまとめてみました! このようにテーマを置きながらも、ときに脱線したり、予想外な出来事が起こることも歓迎しながら、授業のライブ感をみなさんとたのしみたいと思っています。
4/13(火)まずは循環のはなし。世界のこと。
ゲスト講師:Satoko Ekbergさん/Peo Ekbergさん
「食」や「社会」をSDGsという「メガネ(視点)」をかけて、発見とアイデアが生まれる視座を身につけられるようになる。半年間学んでいくときに役立つコンパスを手に入れる。4/27(火)発酵でつなぐ都市と地域。
ゲスト講師:酒井里奈さん
「合理的ではない」と周りから言われても事業をやり続ける、ファーメンステーション酒井さんの活動意図とは。地域、都市、食、環境、暮らし、そして生産と消費。すべてにとって良い活動とは。サーキュラーエコノミーのリアルに迫る。5/11(火)市場、ポケマルとスーパーのちがい。
ゲスト講師:高橋博之さん
さまざまなサービスや仕組みでできている日本の食の流通システム。「サステナブル」という視点での食の流通システムにおいて、その思想や理想が多様的であることは果たしていいことなのか?5/25(火)野菜は誰かが運んでいる。
ゲスト講師:梅林泰彦さん
食べもの、とくに野菜の「物流」の仕組みについて理解する。「A地点からB 地点に野菜が届く」とは、実際にはどう運ばれてきているのか?シンプルに思えて、実はよく知らない食べものの物流に触れる。6/8(火)見える畜産。
ゲスト講師:中洞正さん
山地に放牧を行うことで健康な牛を育成し、牛乳・乳製品プラントの設計・構築、商品開発、販売まで行う中洞式山地酪農を行う「なかほら牧場」の現場を見る。畜産業の歴史的背景と現状を知り、これからの消費について考える材料を手に入れる。持続可能な農系事業の構築、次世代のプレイヤーの育成など挑戦している中洞さんの想いとは。6/22(火)食材の始末を考えて料理をするということ。
ゲスト講師:長田勇久さん
多様な価値観、環境問題、資源問題、社会問題など配慮しなければならないことはたくさんある。知れば知るほど、料理すること、食べること、買い物することが難しくなる。楽しくなくなる。窮屈になる。そうならないための視点とは。調理、縁、人、文化、栄養、食材、経営などたくさんの切り口で食と向き合う和食料理人・長田さんから話を聴く。7/13(火)27(火)なぜ料理をするんだろう?を考えてみる。(2回連続授業)
ゲスト講師:横尾祐介さん
料理をする人もしない人も、これを機会に「料理」に一旦向き合う。面倒臭い、うまくできない、廃棄がいやだ。忙しくて、料理する時間がない。スマートフードが拡がり料理をしなくても生きていける。もはや個食も共感できる時代。「人が料理をするということは?」を徹底的に考える。8/10(火)食べものとウンコのはなし。
ゲスト講師:湯澤規子さん
人間は循環に参加しているようでしていないのかもしれない。ふだんは気にしないウンコの価値を知ることで、循環にどのように参加しているのか?を想像してみる。食べること、ウンコをすることは本来外に開かれるべき。環の中に位置付けられるものであることを知る。食についても、環境についても、すべては自分の責任。自分の行動に責任をもつ。だからウンコについても知る。8/24(火)それはごみ?資源?
ゲスト講師:野崎衛さん
そもそも「ごみ」とはなんなのか?定義はあるのか?野崎さんが代表を務める「レコテック」の事業を通して静脈産業の事情、課題を知る。もしかしたらあまり考えてこなかった、体内に取り込まれないで捨てられる食の話。9/14(火)衣食住、自分のスタイルをもつ。
ゲスト講師:平野彰秀さん
「食」に絞ることをせずに、衣食住の「暮らし」で考える時間。じぶんの暮らしはじぶんでつくる。じぶんで責任をもつ。ひとのせいにしない。いわゆる「丁寧な暮らし」のリアル。自分のスタイルをもつことが、ベーシック。でもそれがむずかしい。実践する平野さんの頭の中をのぞく。9/28(火)2021年度前期Basicカリキュラムまとめ。
ゲスト講師:平井巧
最終日。ここで学びは終わりではなく、むしろはじまり。半年間の授業を振り返って、じぶんの価値観と照らし合わせて、この時点でのベーシックを持つことに挑戦。この先も「食」を学び続けることを宣言する。
講師となるみなさんとお話をしていると、「食」に対する自分の哲学や思想を伝えることにとても興味を持たれていて、わたしたちも「食」を学ぶ環境づくりにとても手応えを感じています。伝える側にとっても、授業の中でみなさんと交流することで逆に気づかされることが出てくるでしょうし、そうした学びの渦に期待しています。ですので、ここには書き切れないたくさんのことが、当日はもっと学べると思います。それは当日をおたのしみに。
【2021 年度前期 Basic カリキュラム】
期間
2021 年 4 月〜2021 年 9 月末まで 毎月第2・4火曜日 19:30〜21:00
場所
オンライン(Zoom などを予定)
回数
全 12 回の授業を予定
内容
座学、ワークショップ、探求発表など
条件
PC、スマホ、タブレットなどの通信機材とネット通信をご用意できる方
費用
2021年度前期Basicカリキュラム(6ヶ月)受講
【一般】48,000円(税込)|定員60名まで
【学割20%OFF】38,400円(税込)|定員20名まで
申込(受講券の購入先)
https://honshoku-store.com/
申込締切
2021年4月5日(月)18:00まで
こちらの募集は締め切りました。※授業を欠席された方には、授業の様子をレコーディングした限定公開の動画をご用意します。後日ご覧ください。
※曜日、時間、講義回数など授業内容は変更する場合がございます。
※「2021年度前期 Basic カリキュラム」に先駆けて、4 月 10 日(土)に「オンライン入学式」を開きます。詳細は、受講される方へ後日ご案内します。
(敬称略)
エクベリ聡子
株式会社ワンプラネット・カフェ代表取締役社長。サステナビリティ関連のコンサルティング、講演、ワークショップを企業、団体向けに行う。ペオ・エクベリとともに、ザンビア(アフリカ)、インド、欧州でのバナナペーパー事業を推進。具体的なアクションづくりに注力する。Peo Ekberg
株式会社ワンプラネット・カフェ取締役/サステナビリティ・プロデューサー。スウェーデン出身。サステナビリティ、持続可能な開発目標(SDGs)の取り組みで世界トップのスウェーデン出身。日本全国での講演、ワークショップや、スウェーデン視察ツアーを実施し、企業や団体の具体的なサステナビリティ推進を支援している。酒井里奈
株式会社ファーメンステーション代表取締役。大学卒業後、都市銀行、外資系証券会社などに勤務。発酵技術に興味を持ち、東京農業大学応用生物科学部醸造科学科に入学。2009年3月卒業。同年、株式会社ファーメンステーション設立。研究テーマは地産地消型エタノール製造、未利用資源の有効活用技術の開発。第1回Japan BeautyTech Awards特別賞、EY Winning Women 2019 ファイナリスト、ブリティッシュ・ビジネス・アワード(BBA)2014 Community Contribution 等を受賞。高橋博之
1974年、岩手県花巻市出身。2006年から岩手県議会議員を2期務め、 2011年に岩手県知事選に出馬するも次点で落選。2013年に、NPO法人東北開墾を立ち上げ、「東北食べる通信」編集長に就任。2014年には、一般社団法人「日本食べる通信リーグ」 を創設し、代表理事に就任して同モデルを全国展開。2015年12月に、株式会社ポケットマルシェを設立。翌年、全国の生産者と消費者を直接繋げるCtoCプラットフォーム「ポケットマルシェ」のサービスを開始する。梅林泰彦
1983年7月15日生まれ。37歳。大学卒業後、大手生花小売業を経て、2010年に農業ベンチャー株式会社マイファームに入社。関東地区を担当する。その後、地元の静岡県浜松市の農業法人にてトマト、レタスの生産、販売、また地域の農産物の流通に携わる。この時、生鮮流通の非効率さに危機感を覚える。2019年より、やさいバス株式会社に参画。地域に複数の集配荷の拠点を設け、共同配送にて地域においしい野菜を届ける「やさいバス」事業を茨城県内で実施中。中洞正
1952年岩手県宮古市生まれ。山地酪農家。東京農業大学農学部卒業。東京農業大学在学中に猶原恭爾先生が提唱する山地酪農に出会い、直接教えを受ける。卒業後、岩手県岩泉町で酪農を開始。24時間365日、畜舎に牛を戻さない通年昼夜型放牧、自然交配、自然分娩、母乳哺育など、山地に放牧を行うことで健康な牛を育成し、牛乳・乳製品プラントの設計・構築、商品開発、販売まで行う中洞式山地酪農を確立した。なかほら牧場・牧場長および株式会社リンク・山地酪農研究所所長。2005年より東京農業大学客員教授。著書:「黒い牛乳」「幸せな牛からおいしい牛乳」「中洞正の生きる力」ほか。長田勇久
「小伴天」代表取締役社長。「日本料理一灯」店主。大学卒業後、つきぢ田村にて6年間修行。のち小伴天に戻る。地元愛知の漁港、畑、醸造蔵をめぐり、様々な作り手の思いのつまった食材を使った日本料理「一灯」を2015年オープン。店主をしつつ、白醤油講座、愛知大学オープンカレッジ講師など多方面で地元の伝統的な野菜や調味料、和食の魅力を伝える活動や、真空調理をはじめとする新調理技法の講師としても各地で講演や指導をしている。新調理技術協議会幹事/和食文化国民会議幹事。著書「真空調理で日本料理 」「わかりやすい真空調理レシピ」「調味料の事典」(柴田書店出版)横尾祐介
クックパッド コーポレートブランディング部 部長。大手電機メーカーを経たのち、トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社にて複数のブランドマネージャーを歴任。コンフォート下着のブームの先駆けとなった「スロギー」など数々のヒットを企画。現在はクックパッドにて料理の価値のリブランディング活動を行う。中〜高校の食の授業やフードロスをテーマにした「クリエイティブクッキングバトル」など、社会課題を料理の観点から捉えた企画を生み出している。湯澤規子
1974年大阪府生まれ。法政大学人間環境学部教授。筑波大学大学院歴史・人類学研究科単位取得満期退学。博士(文学)。明治大学経営学部専任講師、筑波大学生命環境系准教授を経て、現職。「生きる」をテーマに地理学、歴史学、経済学の視点から、当たり前の日常を問い直すフィールドワークを重ねている。主な著書に『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか』(ちくま新書)、『7袋のポテトチップス―食べるを語る、胃袋の戦後史』(晶文社)、『胃袋の近代―食と人びとの日常史』(名古屋大学出版会)、『在来産業と家族の地域史―ライフヒストリーからみた小規模家族経営と結城紬生産』(古今書院)、などがある。野崎衛
環境先進国スウェーデンの廃棄物処理設備の日本総代理店にて営業責任者をつとめる。製造、物流、流通などあらゆる業界へ設備の導入及びコンサルティングを行う。レコテック社設立後は食品リサイクル法に対応するためドイツより食品廃棄物向けメタン発酵施設の建設のプロジェクトマネージメントなど先端的な資源循環システムのハード・ソフトの導入実績を持つ。国内外の廃棄物問題に取り組み、JICA委託事業チーフコンサルタントなど官民の事業に関わっている。平野彰秀
1975年岐阜市出身。大学入学後14年間東京で暮らす。当時は、まったく自炊をしない生活をしていた。紆余曲折あり、2011年より100世帯250人の山奥の集落・岐阜県郡上市石徹白(いとしろ)にて、衣食住エネルギーを自らの手に取り戻す暮らしをしている。2016年には集落全戸出資で小水力発電所を建設。傍ら、地域に伝わる直線断ちの服を現代によみがえらせる「石徹白洋品店」の経営に携わる。ドキュメンタリー映画「おだやかな革命」出演。平井巧
foodskole校長/株式会社honshoku代表/一般社団法人フードサルベージ代表理事/東京農業大学非常勤講師 「サルベージ・パーティ®︎」を中心に企業・行政のフードロスにまつわる課題解決を手がける一般社団法人フードサルベージを設立。食のクリエイティブチーム株式会社honshokuでは、「食卓に愉快な風を。」をキーワードに、食にまつわるプロデュース等を行う。食を学ぶ学校「foodskole®︎」を展開中。